<コラム>揚子江気団が消えたのはなぜ?
気団とは?
まずは「気団とは何か」から説明をしましょう。
気団とは、「移動しない、または、移動しにくい停滞性の大規模な高気圧」とされています。
以前は日本周辺には4つの気団があるとされていた
中学校で習った人も多いと思いますが、日本周辺にある気団としては、
シベリア気団 | 寒冷・乾燥 |
オホーツク気団 | 低温・湿潤 |
小笠原気団 | 高温・湿潤 |
揚子江気団(長江気団) | 温暖・乾燥 |
と教科書に記載されていました。
現在は揚子江気団を除いた3つの気団として習う
一般的に,一様な空気のかたまりである気団の大きさ(スケール)は,数百〜数千kmに及び、揚子江気団だけは、他の3つの典型的な気団に比べてはるかに狭いこと。また、シベリア気団の一部が温暖化したものであるという考え方などから、教科書から揚子江気団が消えたのです。
気象庁の用語としては残っている
しかし、気象庁のホームページには用語として残っています。
長江(揚子江)気団:一般には移動性高気圧の通過に際して、日本付近を覆う大陸性亜熱帯気団。春と秋に長江流域で発現する。
気象庁「天気予報等で用いる用語」