王水って何?
王水とは
王水は,濃塩酸と濃硝酸を3:1の体積比で混合した混合物の液体です。金や白金などの金属も含め,多くの金属を溶解できることからこの名がついたとされています。
王水になる際の反応式
濃塩酸と濃硝酸を混合すると,
HNO3 + 3HCl → NOCl + 2H2O + Cl2
のような反応が起こります。NOClは塩化ニトロシルという刺激臭のある黄色の気体です。
王水と金の反応
Au + NOCl + Cl2 + HCl → H[AuCl4] + NO
H[AuCl4]はテトラクロロ金(III)酸と呼ばれ,強い潮解性,腐食性があり,加熱すると塩化水素を失って塩化金(III)AuCl3になります。
王水と白金の反応
Pt + 2NOCl + Cl2 + 2HCl → H2[PtCl6] + 2NO
H2[PtCl6]はヘキサクロロ白金(IV)酸と呼ばれる潮解性の強い物質です。