2025年12月10日〜12日に東京ビッグサイトで開催されているSDGs Week EXPO 2025(エコプロ2025)を訪れ、その中でも大阪・関西万博と深く関わる関西大学ブースに注目しました。
ブースでは、サウジアラビア館で実際に展示されていた“人工サンゴ”の実物 が公開され、来場者が自由に触れることもできました。精巧に再現されたサンゴの質感を直に感じられるこの展示は、未来の海洋保全技術を体験的に理解できる貴重な機会となっていました。
大阪・関西万博のサウジアラビア館では、紅海のサンゴ礁再生をテーマに、サンゴ骨格を3Dプリントで再現した人工サンゴが展示されました。
この展示をきっかけに、館のスタッフが関西大学発ベンチャー「イノカ」の技術に注目し、海洋再生研究での連携が始動。万博閉幕後、人工サンゴ約100体と製作に用いた3Dプリンターが関西大学に寄贈され、上田研究室によるサンゴ細胞の移植研究へ活用されています。
万博で生まれた協力が国際共同研究として受け継がれ、2030年リヤド万博へとつながるレガシーとなっています。
「環境移送技術®」によって自然の海を再現した水槽展示を通じて、持続可能な海洋再生の可能性を世界に発信した再生医療の知見を応用し、サンゴのポリプを分離・増殖して海に還す事業を展開。日本は東アジアで最大のサンゴ生息地であり、化学生命工学部・上田正人教授は、世界中の海にサンゴを増やしたいという想いを原動力に研究を続けている。人間が壊してしまった生態系を、知恵と技術の力で少しずつ取り戻そうと挑み続ける姿勢が示された。
ブースの一角には、表面技術による撥水・防汚・抗菌性を高める「ナノスパイク」 を比較体験できるコーナーも。
水を垂らすと、加工されていない方はすぐに垂れていきましたが、ナノスパイク加工されている方は、水が水滴のままとどまっていました。
実際に触れてみましたが、私は大きな違いは感じられませんでした。わかる人にはわかるそうです!
株式会社ナノスパイク(株)は、超微細加工技術によって人工的に樹脂上にナノメートルサイズの突起を形成して表面の濡れ性や摩擦特性を制御する技術を開発しています。ナノスパイクを樹脂表層へ施すことで、超撥水性(低摩擦)や親水性(高摩擦)の表面特性を自在に付与することが可能となります。この技術は、環境に配慮した汚れ防止や、省エネルギー化に貢献すると考えています。本展示ではその可能性と有用性について紹介しています。
2025年8月5日~11日に大阪ヘルスケアパビリオン内で行われた「関西大学リボーンチャレンジ」。そこで設置された「関大万博オリジナル記念スタンプ」がエコプロ2025でも設置中!
万博を象徴するスタンプラリー。期間限定だったので、押せていない人も多いのでは。
関西大学が展示したのは単なる研究紹介ではなく、万博で得た知見を社会へ還元し、未来の環境づくりに活かす姿勢そのものでした。
これらが組み合わさることで、“アフター万博”は具体的な形となり、私たちの前に現れています。今後の関西大学の取り組みからも、目が離せません!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | エコプロ[第27回] |
| 会期 | 2025年12月10日(水)〜12日(金)10:00〜17:00 |
| 会場 | 東京ビッグサイト[東ホール] |
| 入場料 | 無料(登録制) |
| 主催 | 日本経済新聞社 |
| 後援 | 内閣府、経済産業省、環境省、文部科学省、国土交通省、農林水産省、厚生労働省、消費者庁、(一社)サステナブル経営推進機構、(一社)日本経済団体連合会、日本商工会議所、東京商工会議所、(国研)新エネルギー・産業技術総合開発機構、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、埼玉県教育委員会、神奈川県教育委員会、千葉県教育委員会[順不同] |
| 協力 | グリーン購入ネットワーク、(公財)日本環境協会、全国連合小学校長会、日本私立小学校連合会、全日本中学校長会、全国高等学校長協会、全国国立大学附属学校連盟、全国小中学校環境教育研究会、私立大学環境保全協議会[順不同] |
| メディア協力 | 日経ESG経営フォーラム、日経ビジネス、日経ESG、日経トレンディ、日本教育新聞[順不同] |
SDGs Week EXPO 2025 会場マップ (PDF)