テーマ館「ねっこ」|GREEN×EXPO2027パビリオン・展示紹介<2026.9.15更新>
テーマ館の愛称は「ねっこ」に決定|6つのゾーンと、奇跡の一本松の根テーマ館「ねっこ」(Theme Pavilion “NEKKO”)
会場のシンボルとなるテーマ館の愛称が「ねっこ」に決まりました。テーマは「驚異的な自然のしくみを知る」。植物が持つ特別なネットワークを最先端の映像技術で可視化するインスタレーションで、すべてのいのちのつながりを体感できます。展示は6つのゾーンで構成され、ZONE1には東日本大震災を耐えた「奇跡の一本松」の実物の根が組み込まれます。建築は隈研吾 氏、展示のディレクションは杉山央 氏。
| 施設名 | テーマ館「ねっこ」(Theme Pavilion “NEKKO”) |
|---|---|
| テーマ | 驚異的な自然のしくみを知る |
| コンセプト | 全ての生命はつながっている。植物を中心に |
| 建築 | 隈研吾 氏 |
| 展示ディレクター | 杉山央 氏(大阪・関西万博「いのちのあかし」計画統括ディレクター) |
| 展示構成 | 森のプロローグ/ZONE1 地下の森/ZONE2 環世界の森/ZONE3 気づきの森/ZONE4 つながりの森/森のエピローグ |
| プロジェクト協賛 | 日本生命保険相互会社(プラチナパートナー) |
| 位置 | 会場中央のシンボルゾーン。西側と東側のエリアを結ぶ通り沿い |
| 特設サイト | themedpavilion.expo2027yokohama.or.jp |
愛称は「ねっこ」に決定
2026年9月15日、開催半年前の記者発表会で、公募していた3つの展示施設の愛称が発表されました。テーマ館の愛称は「ねっこ」、英語表記はTheme Pavilion “NEKKO”です。
選定理由として示されているのは、「全ての生命はつながっている。植物を中心に」というコンセプトから植物の「根っこ」を連想したこと。根っこは植物の土台であり根源であること。そして、テーマ館が植物の形態や構造の合理性を建築に応用している点からも着想を得た、という3点です。
3施設合わせて全国から3,611件の応募がありました。決まった愛称は、今後の会場マップや案内サイン、各種広報物で使われます。
3施設の愛称
| 施設 | 愛称 | 英語表記 |
|---|---|---|
| テーマ館 | ねっこ | Theme Pavilion “NEKKO” |
| 園芸文化館 | いろはにわ | Horticultural Pavilion “IROHA-GARDEN” |
| 屋内出展施設 | はなめぐり | Indoor Exhibition Facility “HANAMEGURI” |
この記事では、以降も施設名として「テーマ館」を併記します。
テーマは「驚異的な自然のしくみを知る」
テーマ館が扱うのは、植物が持つ特別なネットワークです。それを最先端の映像技術で可視化したインスタレーション展示によって、すべてのいのちのつながりと、自然を活用した環境課題への取り組みを体感できる場になります。
建築を手がけるのは、世界的に知られる建築家の隈研吾 氏。展示のディレクションは、大阪・関西万博でシグネチャーパビリオン「いのちのあかし」の計画統括ディレクターを務めた杉山央 氏が担当します。
協会の説明では、植物の知られざる能力と生命同士の複雑で巧妙なつながりを、最新の科学的な知見をベースに、アート&エンターテインメントな演出で届けるとされています。
植物の形に学んだ、国産CLTの建築
建物には国産材を活用したCLT(直交集成板)が用いられます。板の繊維方向を交互に直交させて貼り合わせた木質の構造材で、木を大きな構造物に使えるようにする技術です。持続可能な循環を建物そのもので表現し、カーボンニュートラルの実現に貢献するとされています。
形についても、協会は植物の形には機能的な意味があるという考えから、植物の形態や構造の合理性を建築に応用したと説明しています。展示で植物のしくみを見せる施設が、その植物の理屈で建てられている、という関係です。愛称「ねっこ」の選定理由にも、この点が挙げられています。
多くの生命に支えられて成り立つ「本物の世界」のつながりを、植物という主役を通じて全身で体感してもらう場をつくる、というのが協会の説明です。
展示内容 ― 6つのゾーンをめぐる
地球上のすべての生命のうち、重量で82%を占めるのが植物です。テーマ館では、地球を支える命の根源であるその真の姿を、6つのゾーンに分けて紹介します。
森のプロローグ
入口を入った最初のゾーンです。コンセプトムービーで来場者を迎え、これから始まる展示のテーマと方向性を伝えて期待感を高めます。
ZONE1 地下の森
人間には見えない地下の世界で繰り広げられている、植物の根と菌類のネットワークをプロジェクションマッピングで表現します。
そして、東日本大震災の津波に耐えた陸前高田市の「奇跡の一本松」、その実物の根を借り受けて、演出のなかに組み入れて展示します。
ZONE2 環世界の森
植物が他の生き物とどのような情報のやり取りをしているのか、人間の目には捉えることのできない「見えないメッセージ」を可視化します。
菌類と植物の関係、昆虫と植物の関係、空気中に漂う匂いや化学物質、昆虫の目であればわかる花の模様。本物の植物やレプリカ、映像を交えて伝えます。植物が音に反応したり、光や匂いを感じたりしている姿を、人間の感覚器官や時間感覚と比較しながら、アニメーションや特殊撮影映像で届けます。
ZONE3 気づきの森
暮らしに身近な植物にも、多くの危機が迫っていることに気づいてもらう展示です。来場者一人ひとりに実際に触れてもらう体験を通じて、普段見聞きしている植物の現状を伝え、環境問題がどのような影響を与えているかに気づく機会を提供します。
このゾーンは、プラチナパートナーである日本生命の提供です。詳しくは後述します。
ZONE4 つながりの森
「植物と人のつながり」を紹介します。人類は衣・食・住だけでなく、船や橋といった構造物、健康に関する薬や癒しなど、さまざまな恩恵を植物から受けてきました。
地球環境の限界が迫るなかで、あらためて植物の力を感じ取り、よりよい社会と来館者の行動変容を目指すゾーンです。最後には、来場者がシードペーパーから育てた草花の投稿写真で創られた「きぼうの樹」が、シンボルとして大画面で展示されます。
森のエピローグ
ヒトの一生よりはるかに長い時間軸で生きる植物。2,000年間眠っていたハスのタネから、来館者へのラストメッセージが届けられます。
入口のムービーで始まり、地下のネットワーク、見えないメッセージ、身近な危機、人とのつながりと進んで、2,000年眠っていたタネで終わる。時間の尺度がだんだん長くなっていく順番になっています。
奇跡の一本松の根を展示
「奇跡の一本松」は、2011年の東日本大震災のとき、海岸に約7万本あった松のなかで10メートルを超える津波に耐えて唯一残った、樹齢約170年の松です。震災後、陸前高田市が幹や枝を復元し、根を防腐処理したうえで保管してきました。
テーマ館では、この「奇跡の一本松」の実物の根を、ZONE1「地下の森」の演出のなかに組み入れて展示します。復興の象徴であると同時に、植物が菌類と共生する“土の中の世界”を、最新の研究成果にもとづいて紹介する展示です。地上の姿ではなく地下のネットワークに目を向けるという意味で、テーマ館の主題そのものを体現する展示になります。
日本生命が提供する2つのコンテンツ
プラチナパートナーである日本生命が、テーマ館プロジェクト協賛として2つのコンテンツを提供します。ZONE3「気づきの森」と、屋外エリアの「未来に残したい植物園」です。いずれも2026年9月15日に初めて内容が発表されました。
植物を起点に、地球環境と人の生活・健康のつながりを体験として学び、来場者一人ひとりが環境課題を自分ごと化して行動変容の一歩を踏み出すきっかけをつくることを目指すとされています。
ZONE3「気づきの森」― イチョウは絶滅危惧種
ZONE3は3つのエリアで構成される体験展示です。国内で身近に見られる植物のうち、絶滅などの危機に直面しているものを中心に取り上げ、その意外な状況を、興味をひく言葉や、見て・触れてみたくなる体験とともに発信します。
例として挙げられているのがイチョウです。古代から存在する植物で、街でよく見かけるもののほとんどは栽培されたもの。野生のものは絶滅危惧種とされています。こうした知られざる実態を、落ち葉に混ざった古代をイメージした葉や、葉で隠された解説といった仕掛けで伝えます。
屋外「未来に残したい植物園」― 見つけて・知って・集める
屋外エリアでは、絶滅の危機に直面している植物などを紹介する体験型展示を展開します。植物ごとに異なる仕掛けのなかに設置された二次元コードをスマートフォンなどで読み取ると、その植物の置かれている状況やメッセージを受け取れます。
見つけた植物の情報は図鑑として集められるため、スタンプラリーのような楽しさと環境問題の学びを掛け合わせた体験になります。植物を、見つけて・知って・集める。その積み重ねを、継続的に考え行動するきっかけにつなげるという設計です。
きぼうの樹プロジェクトに参加しよう
「きぼうの樹プロジェクト」は、一人ひとりが植物と関わることでつくり上げる参加型の取り組みです。投稿された写真の一枚一枚が集まって、テーマ館のシンボルツリーが少しずつ成長していきます。開幕前から関われる企画で、あなたの写真できぼうの樹を完成させる、という趣旨です。
完成した「きぼうの樹」は、ZONE4「つながりの森」の最後に大画面で展示されます。
- シードペーパーを育てる
- 成長の過程を写真に撮る
- 想いを添えて投稿する
シードペーパーとは
シードペーパーは、オフィスなどから出た古紙を原料に、植物の種を漉き込んだ再生紙です。一晩水に浸してから土に埋めると、やがて芽が出て花を咲かせます。伝統工芸である和紙の技術と、障がいのある方々の自立支援をつなぎ、地球環境と社会の持続可能な循環を目指すプロジェクトの一環です。
フラワーイベントで配布
2026年5月2日から4日まで開かれた「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」では、重ね押しスタンプラリーの特典としてオリジナルのシードペーパーが配布されました。
幕張メッセのDIYショーでも配布
2026年8月27日から29日まで幕張メッセで開かれた「第62回 JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2026」でも、シードペーパーが配布されました。アンケートに答えると1日先着300名にプレゼントされる形で、一般の方が入場できたのは28日と29日の2日間でした。
会場のどこにできる?
テーマ館「ねっこ」があるのは、会場中央のシンボルゾーン。西側と東側のエリアを結ぶ通り沿いにあり、屋内出展施設「はなめぐり」や園芸文化館「いろはにわ」が近くにあります。
GREEN×EXPO 2027 開催概要
| 正式名称 | 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027) |
|---|---|
| 会期 | 2027年3月19日(金)〜9月26日(日) |
| 会場 | 旧上瀬谷通信施設(横浜市瀬谷区・旭区) |
| 全体テーマ | Scenery of the Future for Happiness(幸せを創る明日の風景) |
テーマ館の愛称は「ねっこ」に決定。3施設合計3,611件の応募から選ばれました。コンセプト「全ての生命はつながっている。植物を中心に」から植物の根っこを連想し、建築が植物の構造の合理性を応用している点にもかかっています。
展示は6つのゾーン。森のプロローグ、地下の森、環世界の森、気づきの森、つながりの森、森のエピローグと進みます。ZONE1には「奇跡の一本松」の実物の根が組み込まれ、エピローグは2,000年眠っていたハスのタネで締めくくられます。
ZONE3「気づきの森」と屋外の「未来に残したい植物園」は、プラチナパートナー日本生命の提供。街のイチョウのほとんどが栽培されたもので、野生は絶滅危惧種——といった身近な驚きから入る構成です。続報が出たらこの記事に追記します。
・【保存版】横浜園芸博のパビリオンは?|Village別 出展企業リストと最新情報
・GREENEXPO2027 500日前─横浜から“グリーンな未来”を考える
・【レポート記事】横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026
・シードペーパーがJAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2026で配布
出典・関連リンク
・テーマ館 特設サイト|GREEN×EXPO 2027
・きぼうの樹|テーマ館
・―GREEN×EXPO 2027の開催まであと半年― 公募したテーマ館・園芸文化館・屋内出展施設の愛称が決定 テーマ館展示のゾーン展開を発表|GREEN×EXPO協会(2026.9.15)
・テーマ館、園芸文化館、屋内出展施設の愛称を公募!|GREEN×EXPO協会(2026.6.4)
・GREEN×EXPO 2027 開催まであと2年 主要施設の展示内容など最新の会場計画を発表(2025.3.19)
・開催500日前!政府出展、テーマ館等の準備状況を紹介(2025年10月作成)|YouTube
・奇跡の一本松|陸前高田市
・177th General Assembly of the BIE
・Expo 2027 Yokohama (GREENxEXPO) | AIPH Expo Conference
・GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)オフィシャルサイト
※2026年9月時点の公開情報にもとづく内容です。展示内容は今後変更される可能性があります。最新情報は公式サイトをご確認ください。
