タイ|GREEN×EXPO 2027 パビリオン・展示紹介<2026.10.15更新>

タイ館のモチーフは「落ちた花」|次の開催国タイが横浜で描く、終わらない循環Thailand Pavilion|タイ王国
タイ王国は2025年10月14日、在東京タイ王国大使館でGREEN×EXPO 2027の公式参加契約を結びました。その後に公開された農業普及局の特設サイトから、出展の中身が見えてきています。区画はType 1 屋外展示区画(標準型)の4D・619㎡。タイ絵画の「ดอกไม้ร่วง – ดอกไม้ลอย(落ちる花・漂う花)」を主題に、花が土に還り、種になり、また咲くという生命の循環を見せる構成です。タイは2029年コラート国際園芸博覧会の開催国でもあります。ナショナルデーは2027年7月28日(水)です。2026年10月には、パビリオンの完成予想パース、ロゴ、キャラクター「THAI-YO(タイヨウ)」が公開され、10月8日にはタイ農業協同組合省が、会期中に7回の特別イベントを開く計画などを発表しました。

| 国・地域 | タイ王国 |
|---|---|
| 主管 | 農業普及局(農業・協同組合省) |
| 陳列区域政府委員 | 農業普及局長 |
| 公式参加契約 | 2025年10月14日、在東京タイ王国大使館で調印 |
| 出展コンセプト | Collaboration with Nature: Caring for Life, Cultivating the Future |
| 展示の形式 | Living Exhibition(生きた展示) |
| ナショナルデー | 2027年7月28日(水)・主催事場(仮称) |
| ロゴ | 5枚の花びら(館内の展示ゾーンの数)をタイの伝統色で |
| キャラクター | THAI-YO(ไทยโย/タイヨウ) |
コンセプトは「落ちた花」
タイの特設サイトによると、Thailand Pavilionはタイ絵画に描かれてきた「花」の主題を出発点にしています。取り上げられているのが「ดอกไม้ร่วง – ดอกไม้ลอย(落ちる花・漂う花)」。落ちた花が土に還り、そこから種が芽を出し、ふたたび咲く——という、終わりのない生命の循環に重ね合わせた表現です。
伝統的なモチーフをそのまま再現するのではなく、現代的な形に置き換えて見せるという説明になっています。花と緑を主題にした園芸博のなかでも、花そのものの一生を語る切り口です。
パース・ロゴ・キャラクターを公開
農業普及局は特設サイトの「Explore the Pavilion」のページで、Thailand Pavilionの完成予想パース、ロゴ、キャラクターを公開しました。いずれも2026年10月に掲載された画像です。建物・ロゴ・キャラクターが、「落ちる花・漂う花」というひとつの物語でつながっています。
完成予想パース
パースに描かれているのは、色とりどりの花壇に囲まれた、波打つような大屋根の建物です。入口わきの壁には、花びらのロゴと「THAILAND PAVILION」の文字が見えます。
特設サイトでは、タイ絵画の考え方で物語る現代的な表現とし、花びらを館内の見学ルートの主な要素にすると説明しています。花が土に還り、種から芽を出し、また咲くという循環を、自然・文化・土地を大切にする営みのつながりとして伝える構成です。
ロゴ|5枚の花びら

ロゴの出発点は、タイ絵画に見られる「ลายดอกไม้ลอย ดอกไม้ร่วง(漂う花・落ちる花の文様)」。パビリオンの建物の着想と同じモチーフです。花びらの形の建物に合わせてデザインし、縁を丸くして現代的にしたと説明されています。
- 5枚の花びら:館内の展示ゾーンの数を表す
- 花びらの揺らぎ:漂う花・落ちる花の文様につながる
- マンタラップ(ดอกมณฑารพ)の花:花びらの形が、日本の桜を思わせる
- 色:赤・水色・エメラルドグリーン・黄・ピンクといったタイの伝統色を、花びらごとにグラデーションで。咲いては散る自然の循環を表す
キャラクター「THAI-YO(タイヨウ)」

キャラクターの名前は「ไทยโย/THAI-YO/タイヨウ」。特設サイトには、日本語のカタカナ表記も並んでいます。
コンセプトは、土は植物が育つ土台であり、咲いた花は土に落ちて、豊かさの種として生まれ変わるというもの。土色の体に、頭と手には黄色い花。パビリオンの「落ちた花」の物語を、そのままキャラクターにした姿です。

五感で味わうパビリオンへ
調印式でタイ側は、パビリオンについて味覚・香り・視覚・音を通じて心と体の調和を育むマルチセンサリーな体験を提供すると説明しました。人と自然がともに栄える未来を描き、土壌の再生、地域の活性化、思いやりのある技術の融合を通じて、持続可能な社会に向けたタイの取り組みを紹介するとしています。
Living Exhibitionという見せ方
展示のコンセプトは「Collaboration with Nature: Caring for Life, Cultivating the Future」。タイらしさと、技術・イノベーション、そして持続可能な発展の道筋を、Living Exhibition(生きた展示)という形式で組み立てるとされています。博覧会全体のテーマ「幸せを創る明日の風景」に呼応させた構成です。
紹介される内容として挙げられているのは、園芸作物、ハーブ、果物、加工品、そしてアグリツーリズム。農業普及局は、タイを「食料安全保障・イノベーション・持続可能な発展を重視する農業国」として見せる場と位置づけています。
タイの出展体制は閣議決定で定められています。農業・協同組合省、なかでも農業普及局を推進の中心となる機関とし、農業普及局長が陳列区域政府委員(Commissioner General of Section)を務める、という形です。2026年6月時点の局長はアンチャリー・スワチッタノン氏。2025年10月の調印時はピラパン・コートン局長が務めていました。
大阪・関西万博のタイ館は保健省が主管でしたが、園芸博では農業側が前に出る体制になります。
公式参加契約と日タイ修好140周年
調印式は2025年10月14日、在東京タイ王国大使館で行われました。ウィッチュ・ウェチャーチーワ駐日タイ大使が臨席し、タイ王国陳列区域政府委員(農業普及局長)、GREEN×EXPO協会の河村正人 事務総長、越川和彦 政府委員(当時)が調印しています。

協会側は、両国が1887年の「日タイ修好宣言」以来の関係を積み重ねてきたこと、開催年の2027年が日タイ修好140周年にあたることに触れました。この節目は、その後のタイ側の広報方針にも引き継がれています。
140周年の展示を、パビリオンの中に
2026年6月19日、在タイ日本国大使館の一等書記官(農林水産担当)が農業普及局を訪れ、GREEN×EXPO 2027の広報用サインボードを手渡しました。局長と副局長が応対しています。
続く6月24日には、農業普及局の副局長が在タイ日本国大使館の公使参事官(経済部長)と会い、準備状況を報告しています。ここで話し合われたのが、日タイ関係140周年を祝う展示をThailand Pavilionの中に設けるという方向でした。周年を広報の切り口に使うだけでなく、展示そのものに組み込む案が動いていることになります。
この場で農業普及局は、タイがGREEN×EXPO 2027への参加の意思を最初に表明した国だと説明しています(タイ側の発表による)。
Young Smart Farmerを前面に
2026年6月29日には、タイの代表団が在東京タイ大使館と広報・運営面の連携について協議しました。この場で示されたのが、140周年と結びつけた発信と、Young Smart Farmer(YSF)——タイ農業の次世代の担い手——を前面に出すという方向です。
翌6月30日には横浜で国際参加者会議(IPM)が開かれ、70を超える国・国際機関の代表が集まりました。タイはこの場で祝辞を述べ、Thailand Pavilionの模型を協会に贈呈しています。
農業協同組合省が出展を発表、会期中に7つの特別イベント
2026年10月8日、タイの農業協同組合省がThailand Pavilionの出展内容を発表し、タイの各紙が伝えました。発表したのは、ピヤラット・ティヤパイラット副大臣です。
- 見せたいもの:世界の食料供給を担う国としてのタイの農業。土地・農家・食・園芸・ハーブ・地域の知恵・技術を、Living Exhibition(生きた展示)でつなげて紹介する
- 主役:次世代の担い手、Young Smart Farmer(若手スマート農家)の取り組みと、地域の知恵とスマート農業
- 特別イベント:約6か月の会期中に7回を予定。ソンクラーン(タイの正月の水かけ祭り)、タイの花・果物・ハーブ・伝統織物の祭り、未来の食の祭り、タイウィークなど
- ねらい:新しい輸出市場の開拓、農産物の付加価値向上、農業と結びついた観光、日本との技術・イノベーション協力。2029年のコラート国際園芸博覧会の準備も兼ねる
副大臣は「タイ農業が遠くへ行けば、タイの人々の機会も遠くへ広がる」と話しています。日本語では、10月14日にバンコク週報も報じました。イベントごとの日程は、まだ発表されていません。
次のA1開催国はタイ
タイの出展にはもうひとつの意味があります。GREEN×EXPO 2027の次のA1クラス国際園芸博覧会は、タイで開かれます。2029年11月10日から2030年2月28日まで、タイ東北部のナコンラチャシマー県(通称コラート県)で開催される「2029年コラート国際園芸博覧会」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 2029年コラート国際園芸博覧会 |
| 会期 | 2029年11月10日〜2030年2月28日 |
| 会場 | タイ・ナコンラチャシマー県(コラート県) |
| テーマ | Nature and Greenery: Envisioning the Green Future(自然と緑:緑の未来を描く) |
| 区分 | A1クラス(BIE認定手続中) |
その次、2031年はアメリカのミネソタで開かれる予定です。テーマは「Human / Nature(人と自然が出会う場所)」、想定来場者は約600万人。A1クラスの国際園芸博は、横浜からタイ、そしてアメリカへと続いていきます。
| 開催年 | 開催地 | 会期・想定来場者 |
|---|---|---|
| 2027 | 横浜(日本) | 3/19〜9/26(192日間)/約1,500万人 |
| 2029 | コラート(タイ) | 2029/11/10〜2030/2/28/約400万人 |
| 2031 | ミネソタ(アメリカ) | 会期未発表/約600万人 |


タイでのA1開催は、ラーマ9世在位60周年にあたる2006年に北部チェンマイ県で開かれて以来2回目になります。横浜での出展は、次の開催国が前回開催地で自国を見せる場でもあるわけです。協会も今回の調印を、2029年へ絆をつなぐ節目と位置づけています。
ナショナルデーはいつ?
タイのナショナルデーは2027年7月28日(水)、会場は主催事場(仮称)です。2026年9月15日に公表されたイベントリスト(第一弾)で日程が明らかになりました。開幕から数えて132日目で、7月に予定されている12件のうち10番目。アジアの国では、7月11日のモンゴルに続く日程です。
| 会場 | 主催事場(仮称) |
|---|---|
| 分類 | 公式式典・文化芸能披露 |
| 時刻・観覧 | 未発表 |
日タイ修好140周年にあたる年のナショナルデーで、2029年に開催国となるタイが、横浜の会場で自国を紹介する一日になります。式典の時刻や観覧の方法が発表されたら、この章に追記します。
大阪・関西万博でのナショナルデー(2025年8月18日)
タイは2025年の大阪・関西万博にも参加し、2025年8月18日(月)にナショナルデーを迎えました。11時からEXPO ナショナルデーホール「レイガーデン」で公式式典が開かれました。万博会場には、タイパビリオンがありました。
| 項目 | 大阪・関西万博(2025年) |
|---|---|
| ナショナルデー | 2025年8月18日(月) |
| 公式式典 | 11:00〜 EXPO ナショナルデーホール「レイガーデン」 |
| パビリオン | タイパビリオン |


画像・出典:大阪・関西万博 公式ブログ「8月18日は『タイ』のナショナルデー!」(2025年日本国際博覧会協会)
大阪・関西万博からおよそ2年。タイは2027年7月28日(水)、GREEN×EXPO 2027でもナショナルデーを迎える予定です。
会場のどこにできる?
タイ館が入るのは、国際出展エリア4の区画4D。619㎡で、エリア4(4A〜4D・計1,934㎡)のなかでは最も大きい区画です。参加国が自費で庭園やパビリオンを建設するType 1(標準型)に区分されています。
区画割りは検討中の段階で、今後変更される可能性があります。
GREEN×EXPO 2027 開催概要
| 正式名称 | 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027) |
|---|---|
| 会期 | 2027年3月19日(金)〜9月26日(日) |
| 会場 | 旧上瀬谷通信施設(横浜市瀬谷区・旭区) |
| 全体テーマ | Scenery of the Future for Happiness(幸せを創る明日の風景) |
7月にナショナルデーを迎える国
7月は12か国のナショナルデーが予定されていて、第一弾で公表された月のなかでいちばん多い月です。タイの翌日29日はソロモン諸島、30日はカメルーンと続きます。国名から、それぞれの紹介記事に移動できます。
タイ館は区画4D・619㎡。Type 1(屋外展示区画・標準型)で、エリア4のなかでは最大の区画です。
モチーフはタイ絵画の「落ちる花・漂う花」。落ちた花が土に還り、種になり、また咲くという循環を、味覚・香り・視覚・音に訴えるマルチセンサリーな体験として見せます。コンセプトは「Collaboration with Nature: Caring for Life, Cultivating the Future」。
2026年10月には完成予想パースと、5枚の花びらのロゴ、キャラクター「THAI-YO(タイヨウ)」が公開されました。10月8日には農業協同組合省が出展を発表し、Young Smart Farmerを主役に、ソンクラーンやフルーツ・ハーブの祭りなど7回の特別イベントを開く計画を示しています。
2027年は日タイ修好140周年で、ナショナルデーは2027年7月28日(水)。そして次のA1国際園芸博は2029年、タイのコラートで開かれます。横浜での出展は、次の開催国からのあいさつでもあります。続報が出たらこの記事に追記します。
・【保存版】横浜園芸博のパビリオンは?|Village別 出展企業リストと最新情報
・GREEN×EXPO 2027 公式参加国・国際機関まとめ
・GREEN×EXPO 2027 ナショナルデー・スペシャルデー一覧
・イタリア館|「麦の建築」でGXハウスを包む
・万博と園芸博の違いとは?GREEN×EXPO 2027が「両方」である理由
出典・関連リンク
・Explore the Pavilion(パース・ロゴ・キャラクター)|タイ農業普及局
・Thailand Pavillion Expo Yokohama 2027(特設サイト)|タイ農業普及局
・GREEN×EXPO協会「タイ王国とGREEN×EXPO 2027が公式参加契約を調印」(2025.10.15)
・GREEN×EXPO協会「会期中のイベントリスト(第一弾)を公表」(2026.9.15)
・Siamrath「タイ館を開設、世界の農業の可能性を披露」(2026.10.8・タイ語)
・Daily News「Thailand Pavilion、農業・イノベーション・持続可能性を前面に」(2026.10.8・タイ語)
・バンコク週報|タイ農業省のタイ館出展を伝える記事(2026.10.14)
・タイ農業普及局「Thailand Pavilionの準備を進める」(2026.7.1)
・タイ農業普及局「在タイ日本大使館一等書記官の表敬」(2026.6.19)
・タイ農業普及局「在タイ日本国大使館と協議、140周年を祝う展示を検討」(2026.6.24)
・タイ館に関する記事|朝日新聞
※2026年10月15日時点の公開資料にもとづく内容です。区画・面積・計画は今後変更される可能性があります。最新情報は各公式サイトをご確認ください。











