日本政府苑|GREEN×EXPO 2027パビリオン・出展紹介<2026.9.23更新>
日本の自然観を、庭と建築が一体となって伝える日本政府苑|JAPAN GOVERNMENT PAVILION
GREEN×EXPO 2027に出展される日本国政府の展示施設「日本政府苑」。和泉川の源流部に位置し、2.5haという会場最大級の規模を誇ります。2025年11月2日には起工式(鍬入れの儀)が行われ、建設が正式にスタートしました。この記事では、コンセプトから展示内容、高校生との連携までをまとめてご紹介します。1970年の大阪万博にも出展された樹齢390年の盆栽が展示されるなど、見どころの多い展示です。


| 施設名 | 日本政府苑(政府出展展示施設) |
|---|---|
| 出展者 | 日本国政府(農林水産省・国土交通省) |
| テーマ | 日本の自然観 しるたび、みるたび、いきるたび |
| コンセプト | 日本の自然観を再考し、未来へ進む |
| 設計思想 | 庭屋一如(ていおくいちにょ)による屋内外一体の展示構成 |
| 起工式 | 2025年11月2日(開幕500日前) |
| 特設サイト | expo2027-japan.go.jp |
テーマは「日本の自然観 しるたび、みるたび、いきるたび」
地球の限界に直面している令和の時代。古来から受け継がれてきた暮らしに学び、未来の暮らしを支えるテクノロジーと出会い、自然と共生する「旅」へ出かけてみませんか——それが日本政府苑の投げかけです。
山・川・海と連なる多様な自然が、四季折々の表情を見せ、日本の豊かな風土を育んできました。自然の恵みを受け、時にその厳しさに向き合いながら生きてきた思想や知恵が、日本各地の暮らしの中に息づいています。
「庭屋一如」― 庭と建物が一体となる日本建築の思想
日本政府苑は「日本の自然観を再考し、未来へ進む」というコンセプトのもと、和泉川の流頭部という自然条件を前提として、「庭屋一如」の考え方により屋内外を一体的に展示を構成する予定です。
庭屋一如(ていおくいちにょ)は、建築研究家の中村昌生氏(1927〜2018)が提唱した言葉。庭と建物が一体となり、自然と調和した空間を指す、日本建築の伝統的な思想です。

和泉川の流頭を挟んだ、東西2つの建築
日本政府苑は、境川の支川である和泉川の源流地に位置しています。和泉川の流頭を挟み東西に分棟する建築と、日本の庭園の伝統技術に新たな知識や技術を結集した庭を造ることで、日本に受け継がれてきた自然観を通して、今の時代と風土に即した農と里・山の風景を表現します。
公式サイトによると、展示館は流頭部への配慮から東西分棟の高床式木造建築とし、土壁などにより景観に馴染む建築としています。庭園「令和日本の庭」は、伝統ある日本庭園文化と技術を踏まえつつ、水循環への配慮や地域の植生の回復などグリーンインフラを実装します。


展示内容 ― 自然との対話を体験する空間
屋内展示 ― 体感型シアター
日本各地の自然風土を体感型のシアターで展示するほか、自然との関わりの中で暮らしに取り入れてきた知恵や技を紹介します。近年の地球規模の環境問題や身近な自然環境の変化について来場者に気づき、考えてもらう展示を行うとともに、課題解決に貢献する日本の技術や取組を、実機や屋外展示も交えて紹介します。

「ゼロエミッションハウス」展示
化石燃料の使用やCO₂排出を極力抑えた農業用ハウス「ゼロエミッションハウス」のコンセプトモデルを設置します。省エネ、創エネ、CO₂吸収利用などの技術と環境制御を組み合わせ、農業施設のゼロエミッション化に向けた新たなモデルを提示します。
実現に向けて、実装・実証段階にある最新技術について民間企業や研究機関等から広く技術提案を募集するとともに、ハウスの資機材や建設、管理等について協賛により協力する企業・団体等を募集しています。

日本文化展示 ― いけばな
公益財団法人日本いけばな芸術協会に所属の日本を代表する各流派の家元等が、6つの花型の中から期間ごとに1型ずつ作品を展示し、日本の自然観や美意識を表現する空間演出を予定しています。展示協力流派は草月流、池坊、龍生派、小原流などを予定。
展示される6つの花型は次のとおりです。
- 立花(りっか)
- 抛入・瓶花(なげいれ・へいか)
- 生花(せいか・しょうか)
- 文人花(ぶんじんばな)
- 盛花(もりばな)
- 自由花(じゆうばな・じゆうか)
期間ごとに花型が入れ替わるため、訪れる時期によって違ういけばなに出会えることになります。

日本文化展示 ― 盆栽
宮内庁が皇居大道庭園において長年管理・継承してきた盆栽を、2回の入れ替えをして展示する予定です。公表された3点は、いずれも樹齢300年を超える貴重なものです。



| 樹種・銘 | 樹齢 | 由来 |
|---|---|---|
| 黒松 銘「鹿島」 | 390年 | 1970年 日本万国博覧会(大阪万博)にも出展された歴史的価値の高い盆栽 |
| 檜(ひのき) | 340年 | 悠仁親王殿下のご成年式に宮殿で飾られた盆栽。外部展示は初 |
| 五葉松 銘「根上」 | 390年 | 海外より国賓が皇居にご来訪されたときに飾られる盆栽。外部展示は初 |
黒松「鹿島」は1970年の大阪万博にも出展された一鉢。57年の時を経て、ふたたび万博の舞台に立つことになります。檜と五葉松の2点は外部での展示が初めてで、皇居の外で見られる貴重な機会です。
庭鑑賞エリア
縁側・軒・ひさし・テラス・坪庭といった半屋外・半屋内の空間が、屋内と屋外の展示を有機的につなぎます。庭を眺めながら過ごせる、日本建築ならではのしつらえです。

展示フロー ― 3つの段階で構成
展示は「日本古来の文化・知恵」→「現在の課題提起」→「課題解決・これからの未来」という3段階で構成され、入口の「借景の眺め」「花による歓迎」から、出口の「各地の花で歓送」まで、一続きの体験として設計されています。

イベントスペースで開かれる催事
日本政府苑には、関係省庁が行催事を実施するイベントスペース約80m²と体験デッキ約40m²(計 約120m²)が設けられます。コンセプトは「日本の自然観を再考し、未来へ進む」。来場者の行動変容や実践につながる「気づき」を提供する場とされています。

イベントリスト(第一弾)に載っている36件
2026年9月15日時点のイベントリスト(第一弾)では、日本政府苑で開かれる省庁連携催事は36件。1件(みどり共創会議)はマクニカ グリーンテック メッセと両方の会場で開かれます。実施者は国土交通省が単独で13件、農林水産省が単独で9件、ほかに環境省、文部科学省、法務省、外務省、経済産業省、復興庁などが並びます。
3月から9月まで毎月催事があり、1回あたりの期間は1日から8日間。農林水産省の「フラワーコンテスト」は6月と9月の2回開かれます。
※掲載は各実施者から公表の許諾が得られた企画のみで、内容は今後変更の可能性があります。タイトルの(仮)(仮称)はリストの表記どおりです。
| 日付 | イベント名・実施者 |
|---|---|
| 3月(2件) | |
| 3/20(土)〜25(木) | 日本の花き文化・花き産業農林水産省6日間 |
| 3/27(土)〜4/1(木) | 活動紹介展示「地球の未来について考える」文部科学省 総合地球環境学研究所6日間 |
| 4月(6件) | |
| 4/3(土)〜7(水) | グリーンインフラ探検案内所国土交通省5日間 |
| 4/10(土)〜15(木) | 農業女子プロジェクトin GREEN×EXPO 2027農林水産省6日間 |
| 4/17(土)〜18(日) | 未来をつなぐシナジー:SDGsとその先へ環境省2日間 |
| 4/23(金)〜25(日) | 刑務所・少年院展 in EXPO~刑務所・少年院が守る自然と社会~法務省3日間 |
| 4/27(火)〜28(水) | AIスーツケース体験文部科学省2日間 |
| 4/30(金)〜5/1(土) | 関東エコロジカルネットワークの取組国土交通省2日間 |
| 5月(6件) | |
| 5/2(日)〜3(月) | 触れて学べる緑地保全!国土交通省2日間 |
| 5/4(火)〜10(月) | みどり共創会議農林水産省7日間メッセと両会場 |
| 5/10(月) | スイーツコンテスト農林水産省1日 |
| 5/11(火)〜17(月) | 地域が元気になる!BISTRO・GARDEN下水道国土交通省7日間 |
| 5/18(火)〜20(木) | 緑を活かしたまちづくりGXフォーラム国土交通省3日間 |
| 5/30(日)〜6/4(金) | 未来のくらしを守る気候変動適応を考えよう!(仮称)環境省6日間 |
| 6月(5件) | |
| 6/5(土) | 公共交通利用促進イベント(仮称)国土交通省1日 |
| 6/9(水) | 地域価値共創シンポジウム2027~地域とくらしのパートナー~国土交通省1日 |
| 6/10(木)〜15(火)9/17(金)〜22(水) | フラワーコンテスト農林水産省6日間×2回 |
| 6/10(木)〜15(火) | 品種保護から広がる花の世界~世界の最新花き品種とUPOV~(同期間開催のフラワーコンテストと共同開催)農林水産省6日間 |
| 6/24(木)〜28(月) | 知る・めぐる・楽しむ ガーデンツーリズム(仮称)国土交通省5日間 |
| 7月(5件) | |
| 7/7(水)〜9(金) | 省エネルギーと脱炭素を支える革新的マテリアル・イノベーションTIISA®超断熱材料技術 【併催】安全・安心な暮らしに貢献する雷雨観測・予測技術展示文部科学省3日間 |
| 7/10(土)〜12(月) | お天気フェア in GREEN×EXPO 2027 ~日本の気候の未来~国土交通省(気象庁)3日間 |
| 7/13(火)〜15(木) | 福島復興に関する情報の発信等経済産業省3日間 |
| 7/19(月)〜25(日) | JICA Global Co‑Creation Week外務省7日間 |
| 7/26(月)〜8/1(日) | 高校生参画プログラム「未来咲きガーデン」成果発表会農林水産省7日間 |
| 8月(6件) | |
| 8/2(月)〜4(水) | 宇宙(そら)から、食と緑を創造する宇宙園芸 Space Horticulture: Creation of Food and Green from Space農林水産省3日間 |
| 8/5(木)〜9(月) | 下水汚泥資源を中心とした国内資源の肥料利用拡大プロジェクト国土交通省・農林水産省5日間 |
| 8/10(火)〜17(火) | 流域総合水管理 × グリーンインフラ(鶴見川流域センター/京浜河川事務所)(仮称)国土交通省8日間 |
| 8/21(土)〜23(月) | 「文化財」を支える庭園技術(仮称)文部科学省(文化庁)3日間 |
| 8/25(水) | 環境領域のディープテック・スタートアップによる展示、ピッチイベント(仮称)環境省1日 |
| 8/27(金)〜30(月) | 自然とアイヌ文化の世界観(仮称)国土交通省4日間 |
| 9月(6件) | |
| 9/1(水)〜6(月) | 東日本大震災からの復興展示復興庁6日間 |
| 9/8(水)〜13(月) | 和の住まいWeek(仮称)国土交通省6日間 |
| 9/14(火)〜16(木) | 大学生と地域が創る未来の農と食農林水産省3日間 |
| 9/23(木) | 木づかいシンポジウム2027農林水産省(林野庁)1日 |
| 9/24(金) | 土地が変わる、まちが輝く。~ 令和9年度 土地活用モデル大賞表彰式&土地月間記念講演会・パネルディスカッション ~国土交通省1日 |
| 9/25(土)〜26(日) | 建設現場の新技術展 in GREEN×EXPO 2027(仮称)国土交通省2日間 |
全国5校の高校生がガーデンを制作
「未来を担う世代と共に創る博覧会」を目指し、全国5つの高校がガーデン制作に参加します。テーマは「花とみどりで創る景色」。高校生は、花や植物を通じて「地域・自然・循環」をテーマにした学びと創造のプロジェクトを展開中です。
| 学校名 | ガーデンテーマ |
|---|---|
| 北海道音更高等学校 | オーガニックフラワーガーデン 〜有機で山・川・海の豊かさを守る〜 |
| 千葉県立成田西陵高等学校 | 文化をつむぐガーデン 〜循環型で育てる草花の新しいかたち〜 |
| 神奈川県立横浜瀬谷高等学校 | 横浜・瀬谷フラワーループガーデン 〜花と緑が循環し、人と地球を共創する〜 |
| 三重県立四日市農芸高等学校 | 優雅な自給自足 〜育て・味わい・分かち合う空間創造〜 |
| 京都府立桂高等学校 | 未来へつなぐ 〜古都の絶滅危惧種と環境を肥料で守る〜 |
会場である瀬谷区の横浜瀬谷高等学校も名を連ねており、地元の高校生が自分たちのまちで開かれる博覧会に参加する形になっています。
起工式(鍬入れの儀)― 開幕500日前の節目に
2025年11月2日、日本政府出展の起工式(鍬入れの儀)が会場で行われ、日本政府苑の建設が正式にスタートしました。
式典には高市総理大臣をはじめ、国土交通大臣、農林水産大臣、横浜市長、神奈川県副知事らが出席。地元の上瀬谷小学校・横浜瀬谷高校の生徒も参加し、種まきセレモニーを行いました。
また「全国高校生花いけバトル2025神奈川大会」で優勝した横浜隼人高校の生徒が「花いけパフォーマンス」を披露し、華やかなフィナーレとなりました。鍬入れの儀には、GREEN×EXPO公式マスコット「トゥンクトゥンク」と大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」も登場しています。
大阪・関西万博の勢いを受け継ぎ、自然と共生する未来社会の姿を世界に示す
― 高市総理大臣 挨拶より
会期後は横浜市の新たな公園空間へ
日本政府苑は、会期後も横浜市の新たな公園空間として継承される予定です。再利用可能な素材や在来種の植栽を活かし、脱炭素・循環型社会の象徴的空間として残ります。政府出展館は日本庭園と体験農園として利用される予定です。
また、展示技術・デザイン・教育連携の成果を全国へ展開することを目指しています。

今後のスケジュール
| 年度 | 主な予定 |
|---|---|
| 2025年度 | 建設着工・高校生ガーデン制作スタート |
| 2026年度 | 展示完成・試験公開・広報展開 |
| 2027年3月〜9月 | GREEN×EXPO 2027 開幕・一般公開 |
ガイドクルー約80名の募集(書類選考は8/31締切)
日本政府苑の管理運営を担当する株式会社マッシュが、来苑者の案内誘導や展示解説などを担う「日本政府苑ガイドクルー」を募集しました。

- 募集人数:約80名/時給1,950円〜(研修期間は1,560円)
- 契約期間:2027年2月17日〜10月2日(会期は3月19日〜9月26日)
- 職務内容:来苑者案内誘導、展示運営、庭園案内誘導、展示解説、イベント補助
- 書類選考の最終締切:2026年8月31日(月)
いけばなや盆栽といった日本の伝統文化の魅力を、自分の言葉で世界中の来場者に伝える仕事です。詳しい条件は株式会社マッシュの募集ページをご覧ください。
会場のどこにできる?
日本政府苑は、会場の南エリアに位置し、2.5haという規模を誇るGREEN×EXPO最大級の展示です(参考:大阪・関西万博の日本館は1.3ha)。
GREEN×EXPO 2027 開催概要
| 正式名称 | 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027) |
|---|---|
| 会期 | 2027年3月19日(金)〜9月26日(日) |
| 会場 | 旧上瀬谷通信施設(横浜市瀬谷区・旭区) |
| 全体テーマ | Scenery of the Future for Happiness(幸せを創る明日の風景) |
日本政府苑は、和泉川の源流部という土地の条件をそのまま活かし、「庭屋一如」の思想で庭と建築を一体に構成する2.5haの展示です。いけばな・盆栽といった日本文化から、ゼロエミッションハウスという未来の農業技術まで、時間の幅を持った展示が用意されています。とくに宮内庁が継承してきた樹齢390年の黒松「鹿島」は1970年の大阪万博にも出展された一鉢で、檜と五葉松は外部展示が初めてです。
会期後は日本庭園と体験農園として横浜市に残り、全国5校の高校生がつくるガーデンも含めて、次の世代へ引き継がれていきます。
・【保存版】横浜園芸博のパビリオンは?|Village別 出展企業リストと最新情報
・GREEN×EXPO 2027 イベント一覧|ナショナルデー以外の96件
・GREEN×EXPO 2027 公式参加国・国際機関まとめ
・横浜園芸博で働くには?|求人まとめ
特設サイト
・日本政府苑 公式サイト
出典・関連リンク
・横浜グリーンエクスポ 日本政府苑における展示概要を公表します|農林水産省(2026.5.22)
・横浜グリーンエクスポ 日本政府苑における展示概要を公表します 〜自然との対話を体験する展示空間を展開〜|国土交通省(2026.5.22)
・同 報道発表資料(PDF)|国土交通省
・GREEN×EXPO 2027 日本政府苑『ゼロエミッションハウス』展示 技術提案・協賛募集を行います|農林水産省(2026.3.16)
・日本政府苑 協賛募集|農林水産省
・2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)|農林水産省
・GREEN×EXPO 2027 日本政府苑ガイドクルー募集|株式会社マッシュ
・【マッシュニュース】GREEN×EXPO 2027 日本政府苑のガイドクルーを募集します!(2026.7.14)
・GREEN×EXPO 2027 公式サイト
