横浜市【Urban GX Village】|GREEN×EXPO 2027パビリオン・展示紹介<2026.9.4更新>
世界の明日を、みんなでひらく。Circular City YOKOHAMA横浜市【Urban GX Village】
横浜市は会場内のUrban GX Village(アーバンGXビレッジ)に建物空間を活用した発信拠点を設けます。この拠点では、“横浜らしいグリーン社会”におけるまちや暮らしの姿を、協賛団体や企業とともに全国および世界に向けて発信していく予定です。2026年7月から8月にかけて協賛企業の決定が相次いでおり、展示の姿が具体的に見えてきました。記事の後半では、会場のどこにあるかを動かせる会場マップで確認できます。
YOKOHAMA
Village
・グループ
| 出展者 | 横浜市 |
|---|---|
| 会場構成 | ①建物空間を活用した発信拠点(敷地面積 約3,000㎡)/ ②フィールドを活用した活動拠点(敷地面積 約10,000㎡) |
| 展示構成 | 「ライフスタイル・ゾーン」「フューチャー・ゾーン」の2つのゾーン |
| 体験手法 | 触れる、覗く、動かす、探すなどのインタラクティブな体験型 |
2つのゾーンで体感する「横浜の今と未来」
テーマは「世界の明日を、みんなでひらく。Circular City YOKOHAMA」。発信拠点では、未来に向けて挑戦する市民・企業とともに、2つのゾーンを通じて横浜が目指す循環型の未来のまち・暮らしを発信します。
- ライフスタイル・ゾーン:自分に合った地球にやさしい「新たなライフスタイル」と出会う
- フューチャー・ゾーン:サーキュラーに挑戦する企業が集結、技術が支える横浜の未来に触れる
市の資料の平面図を見ると、2つのゾーンはそれぞれ次のように構成されています。ライフスタイル・ゾーンには「プロローグ」と「行動変容の体験」、フューチャー・ゾーンには「先進技術の体験」「交流・創発スペース」「エピローグ」が配置されており、当初示されていた5つの要素が2つのゾーンに整理されたことが分かります。発信拠点の敷地面積は約3,000㎡で、園周路に面した位置にあります。
もともと示されていた5つの要素
2026年3月時点の資料では、来場者が「横浜の今と未来」を体感できる次の5つの構成として説明されていました。それぞれの狙いはここから読み取ることができます。
- プロローグ:「横浜ならではの新しい未来の姿」を提示する導入エリア。都市と自然が共存する横浜の強みを、ビジュアルや空間演出で表現します。
- 行動変容体験ゾーン:市民や企業が実践する新しいライフスタイルを紹介。省エネ、リサイクル、自然共生など、日常に取り入れられる具体例を体験できます。
- 先端技術体験ゾーン:GX(グリーントランスフォーメーション)や環境技術、都市インフラ技術などを、触る、動かす、覗く、探すといったインタラクティブな方法で体験できます。
- 交流・創発スペース:市民団体や企業が活動を発信するスペース。ワークショップやトークイベントなど、双方向の交流が想定されています。
- エピローグ:来場者が未来づくりに参加したくなる「呼びかけ」の空間。展示を見て終わりではなく、行動につなげるメッセージが込められます。
建物そのものが循環の実例に
発信拠点の建物は、自然と調和する国産の木材を外装に使用し、木目の風合いを生かした印象的なデザイン。大阪・関西万博のリユース材を活用し、会期後には部材を市内の学校や公共施設で再利用することで、次世代へと継承します。展示だけでなく、建物そのものが循環を体現しています。
身近なサーキュラーと先端技術の体験展示
ライフスタイル・ゾーンのシンボル展示「象」「服」「花」
ライフスタイル・ゾーンでは、地球一個分の暮らしを目指す横浜市の取組「STYLE 100」から、「象」「服」「花」を題材とした高さ約4mの巨大な展示が来場者を迎えます。市民と集めた古布や廃材、会場の廃棄花に新たな命を吹き込み、循環の重要性を象徴的に伝えます。
「みんなでつくる横浜市出展」市民参加のワークショップ
横浜市の2つの出展は、多くの市民とともに創り上げる「みんなでつくる横浜市出展」として、素材制作から完成まで約20回・約3,000名の市民と共に制作が進められています。
- シンボル展示「象」:2026年8月23日に金沢自然公園「ののはな館」で、伐採竹を活用したパーツづくりのワークショップを開催(募集は終了、応募多数のため抽選)。金沢動物園×加治聖哉氏(制作アーティスト)の連携
- シンボル展示「服」①:2026年7月30日〜8月2日にアートフォーラムあざみ野で、テキスタイルへのミシンステッチのワークショップを実施(終了)。当初想定の200名を大幅に上回る延べ400名以上が参加
- シンボル展示「服」②:2026年9月26日(土)・27日(日)10時〜17時、象の鼻テラス(同日開催の「めぐる布市」内)で布地のつなぎ合わせ。ミシンが使える方なら経験不問、申込不要・定員なし。森ノオト・めぐる布市×矢内原充志 氏の連携
「服」の制作は布の回収 → 布地へのミシンステッチ → 布地のつなぎ合わせと進んでいて、回を追うごとに服の形に近づいていきます。会場に立つ展示の多くは開幕の日に完成した姿で現れますが、この「服」は半年以上前から少しずつ市民の手で縫われています。
水道局による「環境にやさしい水道システム」
横浜の都市構造を表す「海・水」「市街地・都市部」「住宅地・郊外部・森」「空・宇宙」のフィールドをベースに、発信拠点の室内又は外構において、「先端技術の体験展示」を行います。
横浜市水道局は、この一環として環境に優しい水道システムについて発信する目的で、①市民、企業との協働による水源林保全の取組、②会場内の水道水が水源からの高低差を利用した電力消費の少ない「環境にやさしい水道システム」で届けられていること(脱炭素の取組)をテーマとした展示物の企画・制作および設置を行う予定です。
協賛企業との共創による循環型モデルの実装
発信拠点で実施する「先進技術の展示体験」について、展示物や機器・建材等の貸出・提供に向けた協議が進み、2026年7月以降、協賛契約の締結が相次いでいます。2026年9月4日時点で18社・グループが決定しました。
協賛契約を結んだ企業(2026年9月4日時点)
| 締結日 | 協賛者 | 展示・提供の内容 |
|---|---|---|
| 7.21 | 東京ガス を代表とする企業グループ | e-メタン由来の環境価値と高効率燃料電池を活用した循環型エネルギーシステム |
| 7.22 | 東急不動産 | 蓼科産カラマツ材を用いた建築資材の提供 |
| 8.4 | 村田製作所 | 水中CO₂濃度測定機 |
| 8.4 | レブセル | CO₂を回収し資源に変える「レコライム」、炭素の環境価値の可視化システム |
| 8.5 | IHI | イプシロンロケット |
| 8.5 | SINKPIA・JAPAN | バイオ技術を応用した消滅型の生ごみ処理 |
| 8.6 | 三菱ガス化学 を代表とする企業グループ | 環境循環型メタノールとペロブスカイト太陽電池 |
| 8.13 | イケア・ジャパン | 屋外空間の演出/外構への実装展示 |
| 8.13 | YKK AP | ペロブスカイト太陽電池を用いた「建材一体型太陽光発電」の内窓 |
| 8.20 | ユーグレナ を代表とする企業グループ | 微細藻類と高機能バイオ炭を組み合わせた培養土の実装展示 |
| 8.24 | ソニー・ミュージックエンタテインメント | 都市型音楽フェス「CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL」 |
| 8.25 | 奈良建設 を代表とする企業グループ | 閉鎖型アクアポニックス システム |
| 8.28 | 戸田建設 | 浮体式洋上風力発電に関する展示物 |
| 8.31 | 高砂熱学工業 | 蓄熱「メガストック®」、月面想定のグリーン水素、藻類によるCO₂固定化 |
| 9.1 | 三菱ケミカル | 植物由来の樹脂原料「Bio PTMG」、エラストマーのケミカルリサイクル |
| 9.2 | MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス | グリーンインフラの活用に関する展示物と、外構への実装展示 |
| 9.3 | 相鉄ホールディングス を代表とする企業グループ | 廃食用油からのバイオディーゼル(ジオラマ)、食品リサイクルの循環(カプセルトイマシン型ディスプレイ) |
| 9.4 | 日本郵船 | 宇宙ロケット・洋上データセンターを支える船舶運用・燃料技術 |
ペロブスカイト太陽電池が2件、CO₂を扱うものが3件。エネルギー、資源循環、食、そして音楽フェスまで、「暮らしのなかの脱炭素」を多方向から並べる構成になってきました。以下、締結日の順にご紹介します。
東京ガス株式会社を代表とする企業グループ(7月21日締結)
e-メタン由来の環境価値と高効率燃料電池を活用した循環型エネルギーシステムの実装
代表構成員は東京ガス株式会社、構成員は東京ガスエコモ、東京ガス横浜中央エネルギー、東京ガスライフバル澤井の各社。協賛内容は次の2点です。
- クリーンガス証書(予定)により環境価値を移転した都市ガスで発電した電気の提供
- 上記に必要な発電システムの設置運用(高効率燃料電池の設置・運転・保守及びガス管の敷設・維持・管理)
注目は、その電気の由来です。市の資料によると、クリーンガス証書は、東京ガスが横浜市との連携協定(令和4年1月締結)により、横浜市内のごみ焼却工場で発生した二酸化炭素や下水道センターで発生した消化ガスと、再生可能エネルギー由来(主に横浜市内の太陽光発電等)の水素を反応させて製造したe-メタン(都市ガスの主成分と同じもの)の環境価値を証書化したもの。提供される電気は実質、二酸化炭素ゼロの循環型の未来エネルギーとされ、横浜市内で完結する循環がそのまま会場で動くことになります。
発電・供給・運用を一体としたエネルギーシステムを発信拠点で実装することで、都市における持続可能で安定したエネルギー供給の実現に向けた具体的な方策を、実際に見てもらうことを目指します。
東急不動産株式会社(7月22日締結)
蓼科産カラマツ材を用いた建築資材の提供
建築分野における木材利用を通じて、森林資源を持続的に活用する社会のあり方を示すとともに、自然資源と都市の暮らしがつながる新たな価値創出について、来館者の理解を深めることを目指します。
東急不動産のリリースによると、この蓼科カラマツは長野県の「東急リゾートタウン蓼科」およびその周辺の森林から産出された地域材(間伐材)で、発信拠点の外壁材として採択されました。間伐材を建材として活かすことで森林のCO2吸収力を高め、閉会後も公共施設等での活用を視野に検討が進められています。
株式会社村田製作所(8月4日締結)
水中CO2濃度測定機に関する展示物の貸与
ブルーカーボン(海の生態系に吸収され、長期間海洋に貯留される炭素)によるCO2吸収量を見える化する、水中CO2濃度測定機に関する展示物を貸与します。従来把握が難しかったブルーカーボンによるCO2吸収量の可視化を通じて、海洋環境の保全やカーボンニュートラルの実現に向けた取組について、来場者の理解を深めることを目指します。港町・横浜ならではの、海からも脱炭素を考える展示になりそうです。
株式会社レブセル(8月4日締結)
CO2を回収し資源に変える「レコライム」及び炭素の環境価値の可視化システムに係る展示物の貸与
- 大気中のCO2を回収し資源に変える二酸化炭素吸収剤「レコライム」及び「炭素の環境価値」をスマートフォンで直感的に体験できる可視化システムに係る展示物の貸与
- DAC(大気中のCO2を直接回収する脱炭素技術)で回収したCO2が固定された、世界で初めての特別なグラス「ロックグラス」の提供
従来の大規模施設に依存するのではなく、家庭や店舗などの身近な環境からCO2回収に参加できる仕組みと、CO2を資源として活用する社会の可能性について、来場者の理解を深めることを目指します。
株式会社IHI(8月5日締結)
宇宙がより身近になる「イプシロンロケット」に関する展示物の貸与
物資輸送により宇宙がより身近になる「イプシロンロケット」に関する展示物を貸与します。ロケットを活用した物資輸送の仕組みや意義を分かりやすく紹介し、来館者に宇宙をより身近に感じてもらうとともに、未来の社会における宇宙利用の可能性について理解を深める機会の創出を目指します。
SINKPIA・JAPAN株式会社(8月5日締結)
バイオ技術を応用した消滅型の生ごみ処理に関する展示物の貸与
生ごみを「運ばず・燃やさず・その場で処理」する仕組みについて、微生物の力により生ごみが効率的に生分解される様子を紹介。厨房や事業所から発生する生ごみの削減、脱炭素、循環利用につながる環境づくりについて理解を深めることを目指します。
三菱ガス化学株式会社を代表とする企業グループ(8月6日締結)
環境循環型メタノールとペロブスカイト太陽電池に関する展示物の貸与
代表構成員は三菱ガス化学株式会社、構成員は株式会社エネコートテクノロジーズ。協賛内容は次の2点です。
- 回収したCO2、廃プラスチック、バイオマスなどから製造する環境循環型メタノール「Carbopath(カーボパス)」に関する展示物の貸与
- 軽量性・耐衝撃性・高いデザイン自由度を備えた高機能ポリマー部材とペロブスカイト太陽電池を一体化した展示物の貸与
廃棄物やCO2を資源として活用する循環型メタノール「Carbopath」と、都市空間での発電を可能にするペロブスカイト太陽電池を通じて、資源循環と再生可能エネルギーの活用が連携した循環型社会の実現に向けた未来像について、来館者の理解を深めることを目指します。
なお、ペロブスカイト太陽電池は桐蔭横浜大学の宮坂力特任教授が発明した“横浜発”の技術で、市が普及啓発に力を入れてきた分野でもあります。
イケア・ジャパン株式会社(8月13日締結)
屋外空間演出に関する展示物の貸与及び外構への実装展示
太陽光を活用したソーラー照明等による屋外空間演出に関する展示物の貸与および外構への実装展示を行います。太陽光を活用した照明やリサイクル素材を用いた製品による屋外空間の演出を通じて、再生可能エネルギーや資源循環を取り入れたサステナブルな暮らしを紹介するとともに、それらを手軽に実践できることを示します。
サステナブルな暮らしを身近な選択肢として広げ、毎日の行動の積み重ねが環境負荷の軽減につながることについて、来館者の理解を深めることを目指します。先端技術が並ぶなかで「今日から自分にもできる」という視点を持ち込む協賛で、展示ではなく実際の外構として使われる点もポイントです。
YKK AP株式会社(8月13日締結)
ペロブスカイト太陽電池を用いた「建材一体型太陽光発電」の内窓に関する展示物の貸与
ペロブスカイト太陽電池を用いた、省エネと創エネに貢献する「建材一体型太陽光発電」に関する展示物を貸与します。既存の建物の窓の内側に、ペロブスカイト太陽電池などを内蔵する窓を追加することで、省エネと創エネを同時に実現する仕組みを紹介し、窓自体が発電する新たな技術の可能性を示します。
既存の建物や都市空間を活用したエネルギー創出や、自然環境への負荷を抑えた脱炭素社会の実現に向けた取組について、来館者の理解を深めることを目指します。建て替えずに今ある建物のままエネルギーを生み出せるという発想は、成熟した都市・横浜の課題にそのまま応える技術です。
株式会社ユーグレナを代表とする企業グループ(8月20日締結)
微細藻類と高機能バイオ炭を組み合わせた培養土の実装展示
代表構成員は株式会社ユーグレナ、構成員は株式会社TOWING。微細藻類と高機能バイオ炭を組み合わせた培養土の実装展示を行います。組み合わせるのは、ユーグレナ社の微細藻類ユーグレナと、TOWING社の高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」です。
「土」を起点とした循環型農業や脱炭素社会への貢献可能性と、人と自然が共生する持続可能な暮らしのあり方について、来場者の理解を深めることを目指します。エネルギーや建材の展示が並ぶなかで、園芸博らしく「土」から循環を考える展示です。
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(8月24日締結)
音楽フェス「CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL」に関する展示物の貸与
エンタテインメントとサステナビリティを両軸にした音楽フェス「CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL」に関する展示物を貸与します。リアルな体験を通じて同フェスのサステナブルな取り組みを楽しみながら体感し、持続可能な価値観が自然に暮らしの中へ広がる社会のあり方について、来館者が新たな気づきを得ることを目指します。
技術や建材が並ぶなかで、音楽・エンタメの側から循環を考える唯一の協賛です。
奈良建設株式会社を代表とする企業グループ(8月25日締結)
閉鎖型アクアポニックス システムに関する展示物の貸与
代表構成員は奈良建設株式会社、構成員は株式会社アグリ王。アグリ王は、奈良建設が2010年に設立した会社で、閉鎖型植物工場システムの開発を続けてきました。その技術を応用して2024年に開発したのが「閉鎖型アクアポニックス システム」です。
アクアポニックスは、水耕栽培と水産養殖を組み合わせた仕組みです。魚の排せつ物を微生物が分解し、それを植物が養分として吸収することで水がきれいになる——この循環をひとつの装置の中で回します。展示では魚・微生物・植物のはたらきで水と養分が巡る様子を見せ、持続可能な食料生産と資源利用のあり方を伝えるとしています。
両社はこのシステムを、食料生産にとどまらず、環境教育や地域交流、建物の価値向上にもつながるグリーンインフラのひとつと位置づけています。会期中には、東京都市大学のアグリフード・システム研究室(木下幸雄教授)と共同開発している体験・協同型の教育プログラムのイベントも、この発信拠点で開催される予定です。
アグリ王は農福連携にも取り組んでおり、完全閉鎖型植物工場は障害者就労支援施設を中心に全国で導入が進んでいます。
戸田建設株式会社(8月28日締結)
浮体式洋上風力発電に関する展示物の貸与
浮体構造物に風車を設置する浮体式洋上風力発電の展示物です。チェーンなどで海底に係留した浮体の上に風車を立てる仕組みを紹介し、洋上での再生可能エネルギーの導入拡大や脱炭素化に技術が果たせる役割を示すとしています。持続可能なエネルギー利用のあり方について、来館者の理解を深めることを目指す内容です。
高砂熱学工業株式会社(8月31日締結)
蓄熱・グリーン水素・CO₂固定化に関する展示物の貸与
協賛内容は3件あります。
- 未利用熱を蓄え最適利用する「メガストック®」に関する展示物
- 月面での活用を想定したグリーン水素の製造・供給に関する展示物
- 藻類を活用したCO₂固定化「バイオリアクター」に関する展示物
熱を含むエネルギーの効率的な利用、再生可能エネルギーの創出、CO₂削減を実現する技術の可能性を示し、次世代の環境・エネルギー技術が切り拓く未来について理解を深めてもらうことを目指すとしています。
3件のうち月面でのグリーン水素製造は、発信拠点の顔ぶれのなかでも異色です。工場や建物で捨てられている熱を蓄えて使い切る技術と、月面という極限環境を想定した技術が、同じ企業から並んで出てくることになります。
三菱ケミカル株式会社(9月1日締結)
植物由来素材とケミカルリサイクルに関する展示物の貸与
協賛内容は2件です。
- 未利用植物の有効活用が可能な、植物由来の樹脂原料「Bio PTMG」に関する展示物
- エラストマーのケミカルリサイクルに関する展示物(廃棄シューズの一部を再資源化)
エラストマーは、ゴムのしなやかさと樹脂の成形性をあわせ持つ素材です。使用済み製品の再資源化技術と植物由来素材の活用事例を通じて、持続可能な素材循環の可能性と、化石資源に依存しないものづくりのあり方について理解を深めてもらうことを目指すとしています。
廃棄されたシューズが再び素材に戻るという展示は、来館者にとって手元の持ち物と地続きの話です。発信拠点が掲げる「暮らしの気づきときっかけ」に、まっすぐ結びつく協賛といえます。
MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社(9月2日締結)
グリーンインフラの活用に関する展示物の貸与と外構への実装展示
水害リスクの低減、ヒートアイランド対策、生物多様性への貢献という3つの役割を持つグリーンインフラがテーマです。雨水を一時的に貯留・浸透させることで流出を抑制する仕組みを、自然の力を活用した水循環として分かりやすく紹介します。
展示物の貸与だけでなく外構への実装展示も行われます。パネルで説明を読むのではなく、発信拠点の外まわりに実物として組み込まれるということです。イケア・ジャパンに続いて2件目の実装展示になります。
保険会社が水害リスクの話をするのは自然な流れです。リスクを引き受ける側が、リスクそのものを減らす技術を見せる——という組み立てになります。
相鉄ホールディングス株式会社を代表とする企業グループ(9月3日締結)
バイオディーゼル燃料を使用した路線バス運行、自立循環型食品リサイクルループに関する展示物の貸与
代表構成員は相鉄ホールディングス、構成員は相鉄バス・相鉄ホテル・相鉄ローゼンの3社です。市は、地域における資源循環の仕組みを構築するとともに、廃棄物の削減と環境負荷の低減を一体的に進めることで、循環型社会の実現に向けた具体的な方策について理解を深めてもらうことを目指すとしています。
展示の中身は、同日に相鉄グループが発表しています。グループ3社の事例を、2つの装置で見せます。
ジオラマとバス模型|相鉄バス
相鉄バスの社員食堂で出た使用済み食用油(廃食用油)を回収し、国産バイオディーゼル燃料「コスモCF-5」の精製・製造に活用して、路線バスの燃料として使う——という循環をジオラマで再現します。相鉄線沿線を走るバスの模型が実際に走行し、廃食用油が燃料になるまでの流れを解説する展示です。取り組みは2025年から続いています。
カプセルトイマシン型ディスプレイ|相鉄ホテル・相鉄ローゼン
もうひとつが、ハンドルを回すとアニメーションが始まるカプセルトイマシン型のディスプレイです。ガチャガチャを回す雰囲気を再現した装置で、2社の循環ストーリーを放映します。
| 会社 | 取り組み | 開始 |
|---|---|---|
| 相鉄ホテル (横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ) | 自立循環型食品リサイクルループ「ヤサイクル」。ホテルから出る生ごみを専用の機械で肥料化して契約農家へ提供し、そこで栽培・収穫された野菜をホテルで使う | 2008年〜 |
| 相鉄ローゼン | スーパーマーケット「そうてつローゼン」で出た野菜くずなどを堆肥化し、その堆肥で育てた野菜を販売する | 2023年〜 |
ヤサイクルは2008年から18年以上続いている取り組みです。発信拠点に並ぶ協賛の多くが「これからの技術」を見せるなかで、すでに長く回り続けている循環を見せるという点で異色といえます。
相鉄グループは、この出展を機に相鉄線沿線での生物多様性の保全・回復を市民とともに考えることを目指すとしています。
日本郵船株式会社(9月4日締結)
未来の資源利用を支える船舶運用・燃料技術に関する展示物の貸与
展示のテーマは、宇宙ロケットと洋上データセンターという未来の資源利用を支える、新しい船舶運用・燃料技術です。海洋空間を活用したエネルギー・データ・宇宙利用を支える新たな社会基盤のあり方と、脱炭素社会の実現に向けた取り組みについて、来場者の理解を深めることを目指すとしています。
ここまでの協賛が、まちや暮らしの中の循環を扱ってきたのに対して、日本郵船は海と宇宙が舞台です。船が運ぶのは荷物だけではなく、洋上に浮かぶデータセンターや、宇宙へ向かうロケットを支える基盤にもなる——という視点になります。高砂熱学工業の月面グリーン水素と並んで、フューチャー・ゾーンの射程の広さを示す協賛です。
協賛企業が伝えたいメッセージ
市は各協賛の発表で、共通してこう述べています。「世界の明日を、みんなでひらく。Circular City YOKOHAMA」をコンセプトに、サーキュラー(循環)に挑戦する協賛企業とともに未来にときめく体験空間を創りあげ、横浜が目指す循環型の未来の暮らし・まちを発信する。そして、暮らしの「気づき」と「きっかけ」から生まれる一人ひとりの行動を、先進技術がもたらす「未来への希望」につなげていく、と。
市民から集めた衣類が、スタッフユニフォームに
2026年8月24日、発信拠点のスタッフユニフォームのデザインが決定したことが発表されました。2025年12月から市民に呼びかけて不要衣類を回収し、その衣類を原料の一部として活用する取り組みです。「衣類分野の横浜型循環型社会の形成」を目指し、市民協働条例に基づく協働事業者のアーティクル株式会社とともに実施されています。
回収は「YOKOHAMA CIRCULAR FASHION PROJECT」として実施され、市役所などに専用の回収BOXが設置されました。ここに集まった衣類が、ユニフォームの原料の一部になります。
→ 詳しくは 衣類回収プロジェクトの記事 をご覧ください。
「素材に還る服」― 単一素材でつくる易リサイクル設計
デザインを担当したのは株式会社良品計画。回収衣類の活用に加えて、リサイクルしやすい単一素材で商品設計する“易リサイクル設計”を採用し、「素材に還る服」を実現しています。
易リサイクル設計は、良品計画が帝人フロンティア株式会社と連携して取り組んでいるプロジェクトで、無印良品の商品でも取り入れられているもの。本ユニフォームは再生ポリエステルによる単一素材で製作し、再資源化しやすくすることで衣類の資源循環を推進します。
3種類のデザインコンセプト
- 会場運営スタッフ:植物の自然な曲線から着想を得て、動きやすさや物の出し入れのしやすさを意識したデザイン。横浜を象徴する鮮やかな青を採用し、スタッフであることが一目で分かるよう視認性を重視
- 内部スタッフ:動きやすさを重視し、襟やポケットのフラップなどの装飾をそぎ落としたミニマルなデザイン
- Tシャツ:市のロゴマーク「OPEN YOKOHAMA」のカラーを採用し、自然・人・モノの共生と循環を表現する流線が交わる象徴的なデザイン
今後の予定は、2027年1月にユニフォーム納品、そして3月の開幕へと進みます。会場で見かけるスタッフの服が、市民から集まった衣類でできている——そんな循環がここでも実現します。
未来のまちや暮らしの風景を共に描く
展示の対象は、グリーン社会の実現に向けた先端技術そのものだけにとどまらず、先端技術を利用・活用した企業・団体による具体的な取組や活動に焦点を当てています。
海・山・河川・市街地・郊外部といった多様なフィールドが混ざり合う横浜ならではのリアリティをもって、先端技術を持つ企業・団体と様々なフィールドで活躍する市民とともにワークショップなどを開催。共創・協働により「未来のまちや暮らしの風景」を描き、1つの大きな風景として展示表現する予定です。
出展ボランティア募集は終了【結果通知は9月頃】
「建物空間を活用した発信拠点」と「フィールドを活用した活動拠点」をともに盛り上げ、支えていただく「横浜市出展ボランティア」の募集は、2026年8月14日をもって終了しました。募集期間は7月1日から8月14日まで、募集人数は合計約1,000人でした。
市は「多くのご応募ありがとうございました」としており、結果通知は9月頃を予定しています。応募した方は連絡を待ちましょう。なお、横浜市出展エリアで活動するボランティアは、横浜市に在住・在勤・在学の方が対象でした。
| 区分(人数) | 内容 |
|---|---|
| ツアーガイド (約100人) |
フィールドを活用した活動拠点をめぐり、草花の魅力や生き物との共生について来場者にわかりやすく案内します。 |
| フィールドづくり (約200人) |
フィールドを活用した活動拠点において花や緑の育成・管理等を行います。 |
| プログラム運営補助 (約700人) |
脱炭素技術や生物多様性などを体験する様々なプログラムの運営補助等を行います。 |
会場のどこで開催される?
横浜市の出展は、会場西エリアの展示棟(建物空間を活用した発信拠点/敷地面積 約3,000㎡)と、東エリアのフィールドを活用した活動拠点(約10,000㎡)の2拠点構成です。発信拠点はUrban GX Village内、メインゲートから園周路に面した位置にあります。
GREEN×EXPO 2027 開催概要
| 正式名称 | 2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027) |
|---|---|
| 会期 | 2027年3月19日(金)〜9月26日(日) |
| 会場 | 旧上瀬谷通信施設(横浜市) |
| 全体テーマ | Scenery of the Future for Happiness(幸せを創る明日の風景) |
横浜市は高い市民力と企業の優れた技術力を有しており、それらを「有機的に交じり合わせる」ことが本市の役割です。
市内由来のe-メタンを使った電力供給、間伐材「蓼科カラマツ」の外壁材、CO2を資源に変える「レコライム」、海の吸収量を測るブルーカーボンの可視化、窓自体が発電するペロブスカイト太陽電池、ソーラー照明による屋外演出、微細藻類とバイオ炭による培養土、そして音楽フェスのサステナブルな取り組み。陸から海まで、最先端から今日の暮らしまで、それぞれの企業の強みを活かした実践モデルが続々と発表されています。市民から集めた衣類がスタッフのユニフォームになり、ボランティアの募集も終了。会場を共につくる体制づくりが本格化しています。国を超えて集うEXPOの場で、横浜らしい新しい「解」がどのように描かれるのか、これからの展開に期待が高まります。
・【保存版】横浜園芸博のパビリオンは?|Village別 出展企業リストと最新情報
・GREEN×EXPO 2027 公式参加国・国際機関まとめ
関連リンク
・横浜市出展情報(FUTURE EARTH)
・Urban GX Village(アーバンGXビレッジ)
・フィールドを活用した活動拠点(横浜市)
・園芸博の巨大な服づくりWS|9/26・27 象の鼻テラスで開催
・ボランティア|横浜市出展エリア
・横浜グリーンエクスポ 横浜市出展「建物空間を活用した発信拠点」(横浜市)
協賛契約締結(横浜市記者発表資料)
・東京ガス株式会社を代表とする企業グループ
・東急不動産株式会社
・株式会社村田製作所
・株式会社レブセル
・株式会社IHI
・SINKPIA・JAPAN株式会社
・三菱ガス化学株式会社を代表とする企業グループ
・イケア・ジャパン株式会社
・YKK AP株式会社
・株式会社ユーグレナを代表とする企業グループ
・株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントと協賛契約を締結(2026.8.24)
・奈良建設株式会社を代表とする企業グループと協賛契約を締結(2026.8.25)
・戸田建設株式会社と協賛契約を締結(2026.8.28)
・高砂熱学工業株式会社と協賛契約を締結(2026.8.31)
・三菱ケミカル株式会社と協賛契約を締結(2026.9.1)
・MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス株式会社と協賛契約を締結(2026.9.2)
・相鉄ホールディングス株式会社を代表とする企業グループと協賛契約を締結(2026.9.3)
・日本郵船株式会社と協賛契約を締結(2026.9.4)
・「みんなでつくる横浜市出展」9月も展示制作ワークショップを実施します(2026.9.1)
そのほか
・横浜グリーンエクスポ「建物空間を活用した発信拠点」のスタッフユニフォームデザインが決定しました!(2026.8.24)
・GREEN×EXPO 2027 横浜市出展施設のスタッフユニフォームを株式会社良品計画が製作します!(2026.3.13)
・アーティクル株式会社 ・GREEN×EXPO 2027 横浜市出展への協賛について(東京ガス株式会社)
・「蓼科カラマツ」が横浜市出展施設で採択(東急不動産株式会社)
・「横浜市発信拠点」に相鉄グループが展示(相鉄グループ・2026.9.3)
・GREEN×EXPO 2027 横浜市出展「建物空間を活用した発信拠点」における協賛契約を締結(奈良建設株式会社)
